資料の最近のブログ記事

 ふだん何気なく使われている、(野菜の)品種と言う言葉をちょっと調べてみました。

 資料は、私が尊敬いたします静岡市聖一色出身の「寺尾博博士」の著作「育種」と農業試験場で参考書として使われた厚さ7cmの分厚い「野菜園芸大事典」です。

 

 こちらが昭和6年に岩波書店より発行された寺尾博著「育種」です。

寺尾博著「育種」.12.06.24.

 静岡県立図書館になかったので購入しました。(所蔵されていてもこの本はお買い得です!)。もしかしたら静岡農学校の図書館に所蔵されているかもしれません。

 

 この著作に関して、農学の大家「野口弥吉博士」はこのように書き残されております。

『この書物は昭和初期の植物育種ならびに植物育種学の領域を代表する名著といってよい、と同時に これほど寺尾博先生の優れた性格を明瞭に現しているものはない。日本の育種学の先覚者として自負している点がよく示されている。序文の中でも、"之にはいささか創案を用いたところもあるので"という言葉があるくらいである。

 

 出版当時、筆者(野口先生)は本書を精読して正に時代を先取りしているのに驚いた。(中略)育種に関する科学書、論文は手に入る限り、内外を問わず読破したつもりだが、事実寺尾先生の本の内容には敬服した。

 

 要するに、寺尾氏の著書は、日本における独特の新しい育種学成立の礎石となって、その後の育種の研究、実施に大きな影響を与えた。』

 

 長くなりましたが、野口弥吉博士の寺尾博士の著書に対する感想です。

 この「育種」には、現在でも充分通用する内容であります、そして非常に判りやすく簡潔に書かれています。

 

 ようやく本題の「品種の定義」であります。

 

  この記事は平成24年6月24日に作成されました。

 生食用ソラマメが終了します。一部はもう少し残しますが、今日こいでしまう(注・こぐとはこちらでは抜くと言う意味です)所は1畝分です。

 こちらにはビート(ビーツ)を定植します。(すでに苗は準備してあります)

 夏場に向けたサラダの1品に最適な野菜がビート(ビーツ)です。

 

 えーなぜ私が生食用ソラマメなどを栽培するかといえば、収入の足しにするためだけではありません。土壌改良に最適な作物がマメ科の植物であります。もちろん枝豆のように短期間で収穫する方法ではあまり土壌改良とは関係はありませんが、大豆まで栽培すると根がよく土中に張り土の改良に最適です!。

 だいたい緑肥などといわれている緑肥作物の種類は、イネ科とマメ科がほとんどです。

 夏作には、ジャンボ落花生。冬作は生食用ソラマメを栽培します。基本的に連作をあまりしないように野菜を栽培しております。葉物野菜、果菜類いろいろ間に挟みながらうまく土壌改良を行っていきます。

 収入を得ながら土壌改良が目的です。(小坂の農法です)

 こちらが生食用のソラマメです。

生食用ソラマメ.13.05.25.

 外国産(ヨーロッパ原産)のソラマメです。

 豆の肥大に必要な適温の幅が狭いのでハウス栽培ではちょいと難しくなります。(早くから高温になります)。静岡では露地栽培が向いています。(と今の所考えています)

 この生食用ソラマメの根を見ると・・・・面白いものが見つかりました。すべての根が付いているいるわけではありませんが生育がよいものには着生しております。

 遂に最後の関門、スイカの収穫適期についてです。

 産地の経験ある農家なら問題は少ないのでしょうが、私のようなスイカ専業ではない農家や家庭菜園を行っている方にとっては難問です。

 もちろんスイカ専業農家でも最初から簡単に出きるわけではありません。長い経験と失敗から学んで判別が可能となったわけです。

 

 スイカの権威「神田武」さんがその判別法について紹介してくれております。

 下のリンクよりどうぞ。

 スイカの収穫時期の判断・・・・神田武

 

 昨年私が実験を行った記事がこちらです。

スイカ在来品種  『旭大和』  収穫調査(収穫適期を見出す)

 こちらはF1品種「三山」で行った方法です。

スイカ収穫時期の目安・・・実験 2011.08.05

 

 何れの方法にしても経験を要します。確実な方法は積算温度より収穫時期を判別する方法です。

 こちらがその方法の記事です。

在来スイカ収穫までの日数

 

 この方法は面倒くさい欠点がありますがほぼ確実です。ただ、台風や強風で開花日の札が飛ばされてしまうとアウトです。

 開花日を見逃してもこの方法をとっているとその後の肥大で(品種ごと多少違いはありますが)開花日がわかります。

 旭大和ではピンポン玉で(開花後)3日くらい。ゴルフボール大で5日くらいと目安をつけています。

 本日久しぶりに来園した同級生K君、スイカの生育状況について話し合います。

 その話の中で出てきました。

 「スイカの連作障害なんていつでるんだ?」

 

 

 今度は「野菜園芸大辞典」より紹介します。

 前回の記事と重複するところは省きます。

 スイカの蔓割れ病(連作障害) その2

 

 蔓割れ病菌の死滅温度

 湿熱では、55度・40分。

 乾熱では、110度・20分、又は120度・10分。

 

 耐病性品種

 大和3号、大和4号、新大和1号、新大和4号、旭大和、大和クリーム、富民号です。

 

 ※・旭大和と大和クリーム(1号~3号)が耐病性品種です。現在栽培されている多くの品種はこれらのスイカ品種の遺伝子を持っています。

 

 発病の多い品種

 甘露、嘉宝、乙女、ラットルスネーク、スイートサイベリアンです。

 

 ※・小玉スイカの御先祖様である嘉宝、乙女は弱いようです。又、黒部スイカの御先祖様でありますラットルスネークも耐病性品種ではありません。

 種苗関係の方から伺いましたが、「黒部スイカは商品名であって品種名ではない」

 つまり、黒部スイカと販売されているスイカはどのような品種かわからないと言うことです。原因はやはり連作障害の一つ蔓割れ病に感受性が高い為であると考えられます。

 私が栽培している黒部スイカは・・・・おそらくラットルスネークの系統であると思います。(昔のオリジナル黒部スイカに近いものだと推察しています)

 本日、同級生K君より「それで蔓割れ病の対策と散布農薬は?」とメールが来ました。

 私でも見たことが無い病害(もちろんK君も見たことが無いのです)に関心を持つとは・・・さすがは我友人であります。

 30年以上前の資料を引っ張り出して記載していきます。

スイカの生育.11.07.03.

 こちらはスイカの自根苗の生育状況です。枯死株は1,2本ありましたが原因は根痛みでした。この畑は乾燥しやすいところで潅水の回数が足りなかったようです。しかし、その隙間も他の株の蔓で完全に埋まりました。

 消毒回数も・・・ここは2回殺虫剤のみでした。別にこれといって病害は発生しませんでした。

 

 蔓割れ病の被害。

 苗床では、不発芽、立ち枯れを起こす。

 生長した株では、はじめ下葉がしおれ、しまいに全葉がしおれて枯れる。

 このような株では地際部の茎が黄褐色に変色してヤニを生じる。やがてその部分に白色のカビと淡紅色の粘質物(分生胞子)が出きる。

 昔、スイカの連作障害といわれた最悪の病害が「蔓割れ病」です。

 私は見たことが無いのです。

 スイカを栽培して罹病すると枯死する病害として「青枯れ病」(別名バッタン病)は見たことがあります。これは細菌病であります。主に排水の悪い圃場で起こります。水田転作園や土が細かいところ(粘土が多い)は発生しやすい病気です。

 しかし、昔の資料で最悪の病害のように書かれている「蔓割れ病」ですが、私の所有している静岡県植物防疫協会編「農作物病害虫 診断ガイドブック平成13年度版」には記載がありませんでした。

 静岡県では問題にされていない病害のようです。

 私が所有している古書を紐解いてみたところ・・・「原色 野菜の病害虫診断 昭和55年」に写真が載っていました。「野菜園芸大辞典」に載っている説明と一緒に紹介します。

 

蔓割れ病.12.07.04.

 見にくい写真でありますが元も見にくい写真でありました。

 この写真の説明には、葉がしおれ、ついには枯れる。とあります。

 

 話は違うのですが、この昭和55年度版の野菜の病害虫診断には面白いオビがついています。

 「街で新いなか暮らし」と言う本の宣伝が載っています。今から30年前の時点で既に都会でも「いなか」をあこがれる風潮があったのでしょう。

 ・・・・・これは幻想です。

 本題に戻ります。

 トウモロコシがようやくお金ね換わるときが来たといいますか、嫁入りできるといった方が外聞よろしいか、どちらがよいか迷うところでございます。

 しかし、ついに私の愛するトウモロコシに乱暴狼藉を働く下郎が出てきました。

 ブログを書いた一昨日は無事でした。昨日被害が出ました。

 そして本日、より被害が出てきました。

 こちら本日の被害状況です。(一部のみ)

トウモロコシの被害状況.12.06.16.

 畑の隅、スイカの畦のまで引きずられてぼろぼろにされています。

 ・・・この、狼藉者めが!!!

 

 だいたい犯人は絞られております。

 トウモロコシに関しては、

 1、カラス

 2、人間

 3、狸

 4、ハクビシン

 です。

 犯行現場を見るとだいたい犯人が絞られます。

 昨日の犯行現場の写真を紹介します。

 非常に面白い記事がありました!。

 昭和18年11月15日発行の「農業世界」です。

 なぜこの本が手元のあるかといいますと、私が崇拝しております(ちょっとオーバーか?)寺尾博博士の記事が掲載されているからです。こちらはまた紹介します。

 この雑誌です。

農業世界.12.05.05.

 農業技術者こそ昔の記録に目を通すべきです。昔の研究者の血と汗の結晶が見つかります。もちろん現在大量に生息する学卑も昔から存在していた事もよーく分かります。

 工業の為の工学はあるのですが、なぜ農業の為の農学はないのか?(別に農家のためとはいいません)

 

私が今まで目にしてきた土壌学の書籍の中でベスト10に入る一冊がこの『土壌肥沃度論』です。(ベスト3です)

 
 すでに退官されましたが、北海道大学の岡島秀夫教授の著作です。

 目から鱗が落ちるというたとえがよく理解できました。私がこの本を読んだのは十何年前ですが、大学の図書館ではなく静岡県立図書館から借りて読みました。

 ・・・・そうです、既に絶版でありました。岡島先生の『土の構造と機能は』幸い本屋にありましたのでそのとき求めました。『土壌肥沃度論』はその後古本屋を探して手に入れました。

 農業を行う方は『土壌肥沃度論』を読んで損はありません。有機肥料だ、化成肥料だとか論ずる前にこの本を御覧ください。

 植物の養分吸収の基本は、です。単純ですがこれが重要であります。言い方を変えれば、このことが理解できなくては施肥の方法なんて分かるわけがありません。

 農家必見のこの本から一部紹介します。(なぜ、絶版になったんだ!)
 作物の養分吸収についてです。

 あまりおしっこの話を書くのはどうかと思われるところですが、農業は不要な物を有用なものに変え利用するところがあります。

 ・・・といいますかそうでなくては経営が成立たないものであります。(この点理解されづらい)


 さて、この方法は小清水卓二先生の書かれた『植物成長ホルモン』です。昭和19年1月20日発行です。静岡県立図書館にあります。

 たしか小清水先生は奈良にある学校の教授をされておられたと思います。


 この方法は昭和17年に由里、中田、四方の3氏により開発されました。

 オーキシン含有シロップを作る非常に簡単な方法です。(昔はどこもぼっとん便所ですからね)

 住木諭介博士の著書『植物ホルモン』からです。

 おしっこからオーキシンの造り方は他にも、小清水卓二先生の『植物生長ホルモン』(昭和19年1月20発行)でも紹介されております。こちらの方が簡易的な方法です。


 もしかすると今後輸入が途絶して農業用資材が入手できなくなった時の事を考えてオーキシンの造り方を記載しておきます。(なーんて・・・冗談です)

 性ホルモンは妊婦尿を原料とするようですが、成長ホルモンは妊婦尿と常尿(ふつうの尿の事だと思います)どちらも同じ結果が見られたとあります。・・・・妊婦尿では採取するのに非常な困難に直面する事からこのようにあえて記載されているのでしょうか。


 又、時代の流れと言うものがありまして、ここに出てくる、オーキシンa、オーキシンbは現在では存在しないものであります。ヘテロオーキシンは現在我々が知る「インドール酢酸」です。・・・多分上記3種類はインドール酢酸の事ではないかと考えています。


 まあ、効果が出ればよいのです。しかし、尿を煮詰めると大変です。西川哲三郎博士の記録に、体中に臭いがしみついて取れないとあります。

 当節、はやらない方法です。ご注意を。

 この農学大辞典で参考になっていた事例は、昭和34年9月26日の伊勢湾台風による被災地の復旧です。当時、77,067haの農地が被害を受け、その内3,500haの農地が2~4ヶ月間海水に浸漬しました。このときの知見と対策です。

 除塩方法(土木的な作業は)はほぼ農林水産省のマニュアルと同じです。

 追記として
 被害農地の共通点として、微アルカリ性を示す。
 
 用水不足の水田では畦立てをし放置するのもよい。

 

 具体的な(目安になる)数値対策を抜書きします。
 
 栽培方法(耐塩栽培法)

 畑作
 耕起・乾燥・堆肥投入などにより土壌の膨軟化をはかる。ナトリウム粘土・マグネシウム粘土の含有量の点から、カルシウム粘土に変える必要があり、そのために、石膏硫酸カルシウム)の投入が効果的とされている。
 オランダでは1ha当り2~4tを数回施用する
 
 1反歩当りに換算すると、200~400kg(10~20俵)・・・数回

 
 水田
 潅漑法が重点。整地後潅水、一般減水後再度潅水し移植する。過度な土壌攪拌は良くない。
 含塩水が滞水することを避け、出来る限り換水する。
 石灰、木灰などは用水豊富でない限りさけ、また硫安などは基肥に頼らず分施による。
 堆肥、有機質肥料は有効ではない。
 畦立て栽培は効果的である。

 潅漑、排水の悪い場所での石灰(又は石膏)使用はかえって塩分濃度を高める恐れがある。(・・・このような場所では今年作物を栽培することは不可能でしょう)

 土壌の反応が、微アルカリの時期は石膏(硫酸カルシウム)、酸性に転じた後は炭酸カルシウムを施用すれば、不良な物理性の改良に効果がある。(海水中、ヘドロに含まれる硫化物が原因でアルカリ性から強酸性に変化する)

 私も農家でありますから東北地方の除塩対策には関心を持ってみております。

 

 もう既に始まっているようですがはかばかしい記事がありません。農林水産省も早くに熊本県の除塩対策マニュアルをHPで公開しておりますが、農家が用いるには具体性にかけます。

 その具体性とは、
 1、石灰系資材(土壌改良用石灰)の散布、と散布量。
  どの資材を用いるのか。カルシウム系の資材は沢山あります。どの資材をどのくらい用いるのか一応の目安があったほうが良いのでは。(資材は当然出来るだけコストがかからないものがよい)

 2、栽培可能塩分濃度は
  作物ごと耐塩性は異なります。水稲は耐塩性は中位ですが(教科書的に)どのくらいであるならば作付け可能か。


 地震でかなり基盤が破壊され圃場の状態も変化しています。(たぶん)こういうときは出来るだけ目安になる数値があったほうが対策のやりがいがあり又対策の改良をしやすいのではないでしょうか。

 具体的な資料(数値)を参考までに紹介いたします。

トマトの高温障害

| コメント(0) | トラックバック(0)
 とても暑い日が続きます。人間も生きているのがやっと、というところでしょう。

 私のトマトもまた、この暑さに参り始めました。


 花落ち


 

植物栄養

| コメント(0) | トラックバック(0)

肥料成分と効果

 最初に、肥料にかかれている数字について説明します。
 8-8-8  窒素8%ー燐酸8%ー加里8% という意味です。(重量当り)

 10kgの肥料でしたら、袋の中に窒素800g-燐酸800g-加里800gはいっているということです。

 これら窒素、燐酸、加里は、植物に多量に必要とされているので3要素と呼ばれています。この3要素に、炭素(C)、酸素(O)、水素(H)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、硫黄(S)の6元素を加えて多量必須元素と呼ばれます。この内、炭素、酸素、水素に関しては大気と水が供給源になるので肥料として考えられてはいません。

農業資材(肥料)

| コメント(0) | トラックバック(0)

 ホームセンターや園芸店には、たくさんの種類の肥料が並んでいます。
どれがどれだか・・・、さっぱりという方が多いはずです。
まあ、ラベルの表示や店員の勧めで肥料を購入しているのが現状ではないでしょうか?

 そんな方々の判断の一助になれるよう書いていきます。

 一般的に販売されている肥料を分類していきます。土壌改良剤、ぼかし肥料、微生物肥料などは、
別の項目で説明します。
記号 N・・・窒素、P・・・燐酸、K・・・加里

カテゴリ

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.02

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうち資料カテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリは静岡市小坂の百姓が考える野菜・果樹栽培です。

次のカテゴリは農薬です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。