種無しスイカ試食会(遺伝学研究所設立運動)

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 増井博士が三島の農家との会合から4日後の8月27日午後首相官邸で、片山総理を囲んで種無しスイカの試食会が開催されました。

 今ではおなじみの3倍体スイカの初舞台です。もちろん主人公は木原均博士です。私達農学を学んだものには木原博士は3倍体スイカ生みの親であります。

 
 この時の様子を篠遠喜人博士が記録から紹介します。

 この会見は有光次郎文部次官のおとりなしで、文部省からは、次官、中西勝治研究助成課長、こちらは木原均・増井清の両博士に篠遠が加わった。汗をふきながら入ってこられた首相は、はじめに、遺伝研の設立理由とお願いとをきいてくださった。そのあとで、木原博士はまずふつうのスイカを2つに割られた。たくさんの黒いタネが目に入った。つぎにもう1つの同じような大きさのスイカにナイフをいれて真っ二つになった。そこには美しい紅色の肉だけで黒いタネは1つもなかった。


 首相は、「ほーこれは科学の魔術だ!!!」と声をあげられた。

 「ふつうの魔術にはタネがあるが、科学の魔術にはタネがない」と、一同を笑わせながら、もなとなごやかに、この珍品を味わわれた。 (終)


 雑誌遺伝1巻2号に記事がありましたが増井博士が同席していると知らなかったのでコピーしてきませんでした。残念。


 さて、木原博士の3倍体スイカについて紹介します。

 

 この記事は平成23年12月4日に作成しました。


 資料は、昭和27年初版発行の「蔬菜品種解説」の西瓜の品種と「園芸大事典」からです。


 3倍性西瓜は昭和17年以来京都大学教授木原均博士及びその共同研究者により本格的な研究が進められ、昭和23年日本倍数作物協会発足と共に栽培研究や、種子の生産普及が強化せられ各地に栽培が増加して来たのである。


 木原生物学研究所から昭和29年に「向陽」と言う品種が発表されました。(首相官邸での試食会から7年後の事です)

 この品種の組み合わせは、"4倍体富民"に"4倍体旭大和"を交配して出来た"4倍体富研"に"2倍体都1号"を交配した3元交配の種無し西瓜です。

 

 いろいろな掛け合せを試されたそうですが、首相官邸での試食会にて召し上がられた品種は何だったのか興味があるところです。(せめて親の名前だけでもわかれば面白いのですが)

 現在のところは不明です。

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このページは、yamahiko-farmが2012年3月17日 19:13に書いたブログ記事です。

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